後期高齢者医療の実態

後期高齢者医療が4月に始まって以来、さまざまな問題が噴出しました。「保険証がこない」「保険証だとわからず捨ててしまった」「保険料がいつのまにか年金から天引きされている」「保険料が高くなった」「保険料の軽減措置が打ち切られた」などなど。市町村にも問い合わせや苦情が殺到しているそうです。病医院の窓口にも、前の保険証を持ってきたり、保険証を持ってこなかったりなどの混乱がおこりました。

 混乱だけではなく、惨劇も起こっています。山形市で58歳の息子が介護していた87歳の母親を絞殺し、自分自身も自殺するという無理心中をはかったのです。58歳の男性は、介護のために仕事を辞め、母親の年金を生活費にあてており、近所の人に「後期高齢者医療制度で保険料が年金から天引きされ、生活が大変だ」と相談していたそうです。(新聞報道による)

 「後期高齢者とは何事だ」という批判に応えて、早速、厚生労働省は、長寿医療制度という名前を考えたということです。しかし、名前を変えても中身が変わらないのですからどうしようもありません。長寿医療制度なら長寿を喜ぶような制度にしないと、この後期高齢者医療制度の根幹は、どうしたら高齢者にお金をかけないで死んでもらうかという制度です。だからこそ無理心中事件が起こったともいえるのです。

 自民党と公明党は、6月中に低所得者の保険料の負担軽減などの見直し案をまとめるそうです。しかし、後期高齢者医療制度の名前をかえても、広報の仕方を変えても、また、一部の手直しをしても、この制度の持っている本質は変わりません。

 「早く死ねというならもっと生きてやる」これは町でみかけた川柳です。後期高齢者医療を皮肉ったものですが、高齢者のみなさん、この句のように長生きしてもっと抗議の意思を示そうじゃありませんか。(M)