緑内障、高眼圧症の患者さんの眼圧を定期的に検査することの重要性
2011年3月に発表されたワシントン大学の研究グループの研究成果によれば、緑内障、高眼圧症の患者さんを正確に診断、治療するためには、何回か眼圧を測定することが必要であることがわかりました。
この研究では、105人の健康な人を対象として、左右の眼圧を測り、2週間後に再度測定して、以下の項目について調査しています。
(1)先に測定した眼とあとで測定した眼で眼圧に差があるか
(2)最初の測定と2週間後の測定で眼圧に差があるか
(3)右目と左目で眼圧に差があるか
(4)眼を圧迫することの影響
結果は以下のようになりました。
(1)右目、左目、どちらを先に測定しても先に測定した眼圧のほうが高かった。
(2)2週間後に測定したときのほうが、眼圧は低かった。
(3)右目と左目で、眼圧に違いはなかった。
(4)眼を圧迫することは、眼圧を上げる事につながった。
このように眼圧は、右目と左目の測定する順番や測定する時期や、眼を圧迫して寝たあとの測定である場合など、患者さんの生活スタイルによっては、変化する可能性があります。
緑内障、高眼圧症を患っていらっしゃる患者さんは、緑内障、高眼圧症を正確に診断、治療するために、是非、主治医の先生の指示通りの通院、眼圧の測定を心がけてください。
引用文献:
Arch Ophthalmol. 2011 Mar;129(3):276-81.
Effect of measurement order between right and left eyes on intraocular pressure measurement.