天地人ブームと長谷堂城

最近の話題には、新型インフルエンザの発生や民主党の代表選挙がありましたが、今月は天地人の話題にしました。

 NHKの大河ドラマ「天地人」の主人公は直江兼続(なおえかねつぐ)ですが、上杉家に仕えた家老です。米沢などの上杉家や直江兼続ゆかりの地の観光客が増えているそうです。

 最近、注目されているのが、「奥羽の関ヶ原」と言われている出羽合戦です。これは、関ヶ原の戦いとほぼ同時期に、直江兼続率いる2万余の上杉軍が東軍の最上領に侵攻したために起こった戦いです。長井方面から侵攻した直江兼続は、最上軍の支城であった畑谷城などを落城させ、山形城侵略のための足場の確保をめざして長谷堂城を攻めました。しかし、長谷堂城に籠城した将兵は手ごわく、石田三成率いる四軍が関ヶ原で敗北したとの知らせがもたらされ、上杉軍は撤退していくことになります。

 山形から白鷹にいたる国道348号線の沿道にある長谷堂城は、石垣こそありませんが、戦国時代の山城としての遺構を多く残しており、そうした遺構の整備・保守がすすんでいます。筆者は、数年前にもここを訪れましたが、この5月の連休中に改めて見学に行ってきました。案内板、駐車場や屋上への道路も整備され、前とは違って見学しやすくなっています。本丸があった頂上付近からの眺めも抜群でした。直江兼続が陣をしいたという菅沢山もよく眺望できます。長谷堂城の見学をおすすめします。(M)