「派遣村」の活動
年末年始に大きな話題になったのが、「年越し派遺村」があります。
この「派遣村」は、NPO法人や労働組合が共同してつくったものです。「派遣村」には、職と住まいを失った派遣労働者が499人登録しました。なかには、静岡や栃木から交通費がないので歩いて参加してきた労働者もいたそうです。自殺を考えていたが、「派遣村」の活動を聞いて思いとどまった方もいたそうです。
また、ボランティアの大きな活動もありました。1700人以上の人がボランティアを申し込み、炊き出しなどを手伝いました。ボランティアには、医師、弁護士に加え、村を明るくしようと路上ミュージシャンや似顔絵画家らが参加し、臨時の散髪コーナーもできたそうです。カンパも全国から寄せられ、2000万以上が集まり、食糧やくだものなどが多数寄せられました。まだまだ日本も捨てたものではないと思った方がいたはずです。
「派遣村」では、行政やボランティアによって、職業相談、居往相談、健康相談、生活保護相談が行われ、できるところから解決していったといいます。企業から就職の申し込みがあり、かなりの方の勤め先が決まっていきました。生活保護の申請も行われ、即日受付、認定されたといいますが、今までの行政のスピードでは考えられないことです。
「派遣村」は、阪神大震災のときのような「避難所」を思い出します。しかし、「派遣村」が「避難所」と違うのは、必要になった原因が自然災害ではなく、派遣労働者をもののように扱う政治と大企業にあるということです。(M)