食品の安全
最近の話題に、苫小牧のミートホープ社の食肉偽装事件があります。牛肉に豚肉の心臓を混ぜた冷凍コロッケを牛肉冷凍コロッケとして転売していました。赤みを出すために血液製剤まで混入させていたというから驚きです。同社の偽装は、これだけでは止まりません。輸入肉を国産肉と表示したり、雨水を冷凍肉の解凍用に使っていたりと食品の安全、衛星のことがまったく無視されていました。
なぜ、こんなことになってしまったのか。その根底には、儲け本位の論理によって、会社の社会的責任を放棄させてしまったということでしょう。食品製造会社であれば、安全な食品を適正に販売する社会的責任を負っているはずです。これが、儲かればいい、売れればいいと言う論理が優先してしまったのです。
それから、この会社の経営体質が問題です。よくある同族会社経営です。社長や専務など会社の重要ポストを親族で占めるために、自浄作用が働きません。こういう会社は、社員が経営や衛生面で批判をすると解雇となるようなことが多いのです。
行政の監視の面でも問題がありそうです。もうすでに、この会社の場合、内部告発がありましたが、行政監視には活かされませんでした。
とにかくこの問題は、食品の安全、衛生について考えさせられた事件でした。(M)