高額医療費とは?

「高額医療費」――――初めて聞いた方も多いでしょう。「高額療養費」という言葉もあります。「高額医療費」は老人医療の対象になっている方に使われますし、「高額療養費」は老人医療以外の方(一般被保険者)が対象になります。

 「高額医療費」は、平成14年の10月に老人医療の一部負担金が原則1割(所得により2割)になったことによって注目をあびる制度になりました。従来、診療所の外来は、定額(1回850円、月4回まで)でしたので、一部負担が高額になることはなかったのです。しかし、一部負担が1割または2割になりますと、一部負担金が思わぬ高額になる場合も出てきました。「思わぬ高額」になった場合の救済措置として、この「高額医療費」が活用されることになったのです。「高額」とは、原則として外来のつきの負担額が通院した病医院を通算して1万2千円を超える場合です。この場合、入院を除きます。

 ところが、「高額医療費」は、償還払いとなっているため、いったん病医院の窓口に1割・2割の一部負担金の金額を払っておいて、あとで市役所などへ申請することが必要になっているのです。申請して、初めて1万2千円を超えた分が戻ってくるのです。申請しない場合は、いらないものとみなされてしまいます。

 県内では、申請した方がかなりの割合にはなってきていますが、面倒だとか小額などの理由で申請していない方が見受けられるそうです。その月は小額でも、別な月は大きな金額になるかも知れません。必ず申請したいものです。なお、申請には有効期間(一年間など)もあるそうです。更新の必要がある時も忘れずに申請しましょう。

 それにしても、こんな面倒な申請をしなくてもいいような医療制度を実現してもらいたいものです。

三沢