眼の進化 4 魚類
「魚眼レンズ」という言葉を耳にすることもあると思います。カメラに取り付ける超広角のレンズですね。実際、魚の視野は実に広く、自分の体に邪魔されて見えない真後ろ意外は、ほとんど全方向が“守備範囲”です。その魚眼レンズで撮った写真などを見ると、かなり全体が歪んでいますが、魚自身にとって歪んで見えるというわけではありません。魚の視野を、無理やり人間の視野に納めたため歪んで見えるというわけです。魚に人間の視野を見せたら、今度はそちらが歪んでしまうでしょう。
魚類の眼の構造は、先々月紹介したイカ・タコ類とほとんど同じ構造を持っています。球状の水晶体が自由に動いてピント調節を行います。水晶体の厚みを変える哺乳類とは対照的です。
(K)