往診と白内障と手術

井出眼科では、ご希望があれば往診をすることにしています。往診をするようになって、わかったことですが「ねたきり」のお年寄りで白内障の方が多いことです。動けない上に目もよく見えないので「生きる元気」がないようで、お気の毒で手術をすすめたいのですが、体調が悪くて手術に耐えられるか心配な上に、家族に「今更しなくてもいい」と断られることが多く、暗澹(あんたん)たる気持ちになります。白内障の手術を受けていれば「ねたきり」にならなかったかも知れないと考えると残念でなりません。

 こういうことになるのは内科医と眼科医の連携が悪いのが一因なのですが、それ以上にご本人が見えなくなったら「見えない」とはっきりご家族に遠慮せずにもっと早く訴えなければいけないと思います。

 「寝たきり」になると介護する方も、されるご本人も共に大変です。その上医療費もかさみ日本の国も大変です。眼科以外から白内障の進行を抑える目薬だけをもらっている皆さん、一度眼科で検査を受けてみて下さい。