眼瞼下垂の手術について一言

爽やかな五月になりました。皆様お元気ですか?

 今月は再び眼瞼下垂のお話です。インターネット上で眼瞼下垂を検索すると実に多くの医療機関の名前が出てくるので驚かされます。
 中には医療機関ではなくて手術を受けられた患者さんの体験談も載っていて、その人にしてみれば「手術をしてくれた先生は神様みたいなんだろうなぁ。感激の余り選挙の際の勝手連のように振舞っているのだろうなぁ」という感慨が涌いてきます。

 さて、眼瞼下垂はもともと眼科の病気であり、眼瞼下垂に似た病気で一番注意しなければならないのは眼筋無力症です。その中の重症筋無力症は次第に全身の筋力が衰えてきて、最後には動けなくなる大変な病気でありこの病気との鑑別が第一に必要になります。
 その他にも稀な病気がいくつもあり、常にその病気のことを念頭におきながら診察を行わねばなりません。

 反対にありふれた病気には、上眼瞼皮膚弛緩症先天性眼瞼下垂を気付かずにに放置しているケース、更にずっと大きくなってから生ずる後天性眼瞼下垂などがあります。後天性の中にはマスカラの使いすぎ、長期のコンタクトの使用、などというものもあります。更に先天性+後天性というケースもあります。従って、手術は経験の豊富な眼科の知識を充分に持った医師に受けられるようお勧めいたします。